美味文化 ~ 一路庵

お芝居、映画、小説、そしてアニメ、漫画でも「食」のシーンって気になります。
無性に食べたくなって、お店を探してみたり、再現レシピで作ってみたり……
何十年も何百年も変わらない佇まいと味を訪ねてみようと思います。
ずっとずっと昔、同じ席で食べていた人たちも私たちと似たようなことを考えてたりして

美味しいと目を細めた瞬間、タイムスリップ!なんてこともあるかも……

今回は、根津にある「和菓子司 一路庵」に行ってきました。

|歴史

創業120年を超える「御菓子司 一路庵」は1903年(明治36年)に創業した老舗和菓子店です。

|創業

「一路庵」が創業した頃、イギリス留学から帰国した夏目金之助(夏目漱石)が、小泉八雲(ラフカディオ・
ハーン)の後任として東京帝国大学(現在の東京大学)の英文科講師に就任しました。しかし、漱石の論理的
で文法を重視する講義は、感性や情緒を重んじた八雲の講義とは指導スタイルが異なり、八雲の解雇に反発した
学生たちが漱石の授業をボイコットすることもあったといわれています。そんなとき、甘いものが大好きだった
漱石は、毎日のように「一路庵」に寄って最中やどら焼きなどを食べていたといわれています。
ちなみに、晩年糖尿病を患った漱石は、身体を気遣って家族が食べすぎないように隠した羊羹を探し出して
まで食べていたという逸話も残っています。
また、1905年に雑誌「ホトトギス」で発表された漱石のデビュー作「我輩は猫である」は、「一炉庵」で
飼っていた猫がモデルになっているという説も残っています。

|明治36年

「一路庵」が創業した1903年(明治36年)は、アメリカ、ノースカロライナ州でライト兄弟が世界初の
動力飛行に成功した年です。弟のオーヴィルが操縦する「ライトフライヤー号」が12秒間で約36mを
飛行しています。
国内では、明治時代に外国の技術紹介や国内産業の発展を目的として政府が主催していた「内国勧業博覧会」
の第5回目が大阪で開催されました。会場にイルミネーションが取り付けられ、初めて夜間開場されています。
エレベーターのついた大林高塔も話題となり、会期中5カ月間の入場者は530万人を超えたといわれています。
また、教育の統一を目的として、この年に確立された小学校教科書の国定制度により、教科書の価格が安定し、
就学率が向上するきっかけとなった
といわれています。
ほかにも、日本で初めての西洋風公園となる日比谷公園が開園し、日本初の大衆向けビアガーデンが東京都
隅田川吾妻橋にオープンしたのもこの年です。

|御菓子司 一路庵

|みそまん

「一路庵」では、1年を春夏秋冬の四季に分け、さらにそれぞれを6つに分けて季節をあらわす二十四節気
(にじゅうしせっき)の1節(約2週間)に15~20種類、年間で400種類の上生菓子を作っているそうです。
創業当時と変わらず、天然素材を使って、甘みを抑えた素材本来の味を生かした手作りを続けていて、
人工甘味料や酸化防止剤などの添加物を一切使わず、色素も天然のものだそう。そのため手渡しのみの販売
となっていて、どこか特別感があります。
夏目漱石が一路庵で好んで食べていたといわれるのは、どら焼きと夜雨最中(やうもなか)が有名ですが、
実はもうひとつあります。味噌を混ぜた小麦粉生地で小豆こし餡を包んで蒸した「みそまん」です。
ほのかな味噌香りと、風味豊かなこし餡が絶品です。

|店舗情報

店名:御菓子司 一路庵
住所:東京都文京区向丘2-14-9
電話番号:03-3823-1365
アクセス:東大前駅(東京メトロ南北線)徒歩5分、
根津駅または千駄木駅(東京メトロ千代田線)徒歩7分

「御菓子司 一路庵」
https://www.wagashi.or.jp/tokyo_link/shop/1110.htm

|最後に

いかがでしたか。
甘いものが好きだったという夏目漱石の小説には色々な和菓子が登場しています。漱石が帝大(東大)での
講義のあと近所の和菓子屋さんに寄って甘味を買っていた、というのは、いま私たちが仕事終わりに
コンビニに寄ってご褒美スイーツ(漱石の場合はストレス発散スイーツ?)を買うのと似ている気がして、
とても親近感が湧きます。
一路庵の上品で優しい和菓子は本当に癒されます。
是非行ってみてくださいね。

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