着物のインナー

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今回は、着物や浴衣を着るときに欠かせないインナー、肌襦袢と裾除けのお話です。
普段使いの着物だけではなく、振袖から浴衣まで使い回せるスーパー便利アイテムで、シンプルですが
色々な役割を担っている名脇役です。

|肌襦袢(はだじゅばん)

肌襦袢は上半身用の着物インナーです。
着物下のベースとして着る長襦袢や半襦袢とは素材等の違いもありますが、着物を着用したときに見える
半衿(襦袢衿)がついているかどうかが大きく違います。

|役割

肌襦袢は、着物と肌が直接触れるのを防ぎ、汗や皮脂の汚れから着物を守る役割があります。
もともと湯上り着、寝間着(ねまき)、部屋着として着られていた浴衣が、江戸時代中期頃から外出着となり、
肌襦袢は、浴衣のインナーとしても欠かせないアイテムになりました。
特に、浴衣は一般的に着物に比べて
薄手のため、地色が白色や淡い色だと透けてしまったり、汗染みが気になったりするので
インナーなしで
着るのはオススメではないです。

|代用品

とはいえ、肌襦袢はインナーなので、着物や浴衣着用時に外からは見えないため、薄手のキャミソール、
スリップで
代用もできます。ただし、色の濃いものや衿元が詰まっているものは着物を着たときに透けたり、
見えたりしてしまうので
衿ぐりの大きく開いた目立たない色のものがオススメです。

|裾除け

裾除けは、蹴出しとも呼ばれ、下半身用の着物インナーです。

|役割

裾除けには、肌襦袢と同じように裾汚れを防いだり、多くが正絹(絹)でできている着物が傷むのを防ぐ役割が
あります。
また、裾さばきをよくすることで歩きやすくしたり、着崩れ防止、下半身の保温の役割もあります。
そして何より、腰に巻く部分とその下の足の部分の素材を分けることで体型補正になります。
足の部分は前述のように裾さばきがよくなるようにすべりのよい絹や化繊などが使われていますが、その上の
ウエスト部分は綿素材で作られています。腰に巻くウエスト部分は腰布、または力布と呼ばれ、下腹や臀部の
余分な肉を
押し上げてすっきりとした着物姿に仕上げてくれます。

|種類

裾除けには、腰巻型、パンツ型、スカート型の3種類あります。
腰巻型は、もっとも一般的な形でフォーマルからカジュアルまで幅広く使用できます。パンツ型は、いわゆる
ステテコと言われるもので、夏場の着物や日本舞踊の男踊りのお稽古などで使用されています。
スカート型は、
腰巻型が輪になってスカートのようになっています。さらに
ウエスト部分がゴム状になっていてより簡単に着用
できるものもあります。

また、裾除けはウエスト部分より下の足の部分の素材によって季節ごとに着分けることができます。
キュプラ(ベンベルグ)には、すべりがよく静電気が起こりにくい通年用、肌触りがよくハリ感のある夏用素材
があり、ウールは防寒になります。

|最後に

いかがでしたか。すぐに洗濯するのがなかなか難しい着物や浴衣には、肌襦袢や裾除けといったインナーが
欠かせません
。季節や目的に合わせて素材や代用品を使いこなして、着物ライフを楽しんでいただけたら
嬉しいです。
日本舞踊教室みやでは、着物について学べる「きものコース」もご用意しております。ご興味をもたれた方は
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