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お芝居、映画、小説、そしてアニメ、漫画でも「食」のシーンって気になります。
無性に食べたくなって、お店を探してみたり、再現レシピで作ってみたり……
何十年も何百年も変わらない佇まいと味を訪ねてみようと思います。
ずっとずっと昔、同じ席で食べていた人たちも私たちと似たようなことを考えてたりして。
美味しいと目を細めた瞬間、タイムスリップ！なんてこともあるかも……

今回は、日本橋にある蕎麦店、「室町砂場」に行ってきました。

｜歴史

創業185年を超える「室町砂場」は、1869年（明治2年）に創業しました。

｜創業

「砂場」という屋号は、豊臣秀吉が大坂城を築いたときに資材の砂を置いていた場所に菓子屋「和泉屋」が
蕎麦屋を開店し、そこが「砂場」と呼ばれていたことに由来すると言われています。
その後、徳川家康が江戸幕府を開くと、江戸に進出して江戸三大蕎麦のひとつ「砂場」が生まれました。
「室町砂場」は、江戸時代末期に砂場本家「糀谷七丁目砂場藤吉」から暖簾分けされて、芝高輪の魚籃坂に
開業しました。明治維新の後、日本橋の本石町（現在の場所）に移転して、この年を創業年としたそうです。
関東大震災の後に行われた土地区画整理で町名が変わった際に「本石町砂場」から「室町砂場」へと名称を
変更し、その後赤坂にも店を構え、現在は2店舗で営業をしています。

｜明治2年

「室町砂場」が創業した1869年（明治2年）は、戊辰戦争が終わり、五稜郭が落城した年です。
この年、横浜馬車道通りに日本初のアイスクリーム店「氷水屋」が開業します。開業したのは、江戸幕府が
アメリカへ派遣した遣米使節団のひとり、町田房蔵です。このときの万延元年使節団のメンバーが日本人で
初めてアイスクリームを食べたといわれています。当時のアイスクリームは「あいすくりん」と呼ばれ、
値段は小さなガラスの器にひと盛りしたもので、現在の約8,000円ほどでかなり高級なものでした。
また、肉食奨励キャンペーンを大々的に展開していた明治新政府は、築地に半官半民の食品会社「牛馬会社」
を設立しました。その影響もあってか、この年たくさんの牛鍋屋が開業しました。
そして、江戸幕府御用達の菓子屋「凮月堂」がパンの販売を始めたのもこの年でした。

｜室町砂場

｜天ざる・天もり

「室町砂場」は、「天ざる」と「天もり」発祥のお店といわれています。天ぷら蕎麦を夏場でも美味しく
食べられるようにと、天ぷらが入った温かい汁にせいろの冷たいお蕎麦をつけて食べる「天ざる」と「天もり」
を発案したのが始まりだそうです。お蕎麦は、粒子の細かい更科粉で打ったなめらかで癖のない「ざる」と
蕎麦粉の香りや色合いを生かした風味豊かな味わいの「もり」があります。

｜店舗情報

店名：室町砂場
住所：東京都中央区日本橋室町4-1-13
電話番号：03-3241-4038
アクセス：神田駅（JR山手線・京浜東北線ほか）徒歩3分、新日本橋駅（JR総武快速線）徒歩3分、
三越前駅（東京メトロ銀座線）徒歩3分

「室町砂場」
https://www.muromachi-sunaba.co.jp/

｜最後に

いかがでしたか。
「室町砂場」は天ざる、天もりも美味しいですが、温かいお蕎麦もオススメです。
風情のある中庭がとても素敵で、ゆっくりとした時間が楽しめます。是非行ってみてくださいね。

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